精神保健福祉士のかたから、仕事現場での工夫や配慮についてお話を伺いました。一緒にお話したのは、言語学や歴史、芸術や子育てに関わる視点を持ったひとびとで、異なる業種や分野を横断した対話となりました。
精神保健福祉士とは、医療施設で精神障害の医療を受けているひとや「社会復帰の促進を図ることを目的とする施設」を利用しているひとのサポートに従事するひとのことです。今回のお話を通して、ちょっとした会話やささやかな一場面での立居振る舞いに専門性が宿っていることがわかり、その一方で、その専門的スキルはとても見えにくく、日々の実践を振り返って誰かに伝えたり、考えを深めたりするための言葉が不足しているという課題意識を共有しました。
特に、共に働くスタッフどうしで意見が違うときの調整やケアについても気を配ることが多く、仕事現場で起きている複雑な事象について丁寧に言葉を紡いでいくことの大切さを実感しました。もちろん、そんな余裕は現場にはないことが大半です。医療や福祉に携わるひとびとのあいだでの対話の機会を増やすことと、違う分野のひとと探究心を継続的に刺激し合うこと、その両方に、少しずつでも取り組んで行けたらと思いました。
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