2022年5月8日(日)の夜、ラボラトリ文鳥では「論文書けない勉強会」を開催しました。
大学・大学院では「レポートや論文が書けない」という悩みを持つ人は多く、またそういった人向けの授業や解説書やtipsはいくらでもあります。しかし、授業や解説書で「論文はこうやって書くものです」というフォーマットは学べるとしても、それを自分自身の書きたいテーマに落とし込んで形にするまでには、さらに高いハードルがあるのではないでしょうか。
そこで今回の勉強会では、メンバーの持ち寄ったテーマを使って、アイデアを論文の骨格にするまでの一連のプロセスを、Zoomの画面共有機能を使って即興で演じてみることを試みました。まずはじめに、論文のタイトルと、解説書等でよく出てくる論文の典型的なフォーマット(序論で始まり、結論で終わる5章構成)をワードに打ち込みました。その次に、各章について書きたいことを、文章になっていないキーワードレベルでもいいので打ち込んでいきます。そうすると、手持ちのデータや書きたいこと、章構成にズレが出てくるので、今度はそのズレを調整しながら章の下のレベルである節の構成まで打ち込んでいきます。こうしたズレの調整を繰り返して、A4一枚程度で論文のストーリーが見えてくれば完成です。今回は、4人がかりで話し合いながら作業して、完成まで1時間ほどでした。
論文の構成や執筆はもちろん執筆者本人の責任でなされるべきものですが、論文の設計図づくりのプロセスをリアルタイムで体験できるような機会は、大学のゼミ等でも意外と少ないかもしれません(ゼミ等ではある程度練られた状態で発表がなされるため)。「論文書けない」で悩んで止まってしまっている際には、このようなみんなで試行錯誤しながら設計図をつくってみることも、打開策の一つになるかもしれないと気付かされた勉強会でした。(辻本侑生)
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